頭痛
頭痛の特徴
1.緊張型頭痛
緊張型頭痛の痛みの程度は片頭痛に比べて軽く、頭全体が重くなって圧迫されるような、グーッと締めつけられるような痛みがあります。
このうち筋肉のこりからくる緊張型頭痛は、デスクワークで長時間前かがみの姿勢を続けたり、パソコン画面を長く見続ける人などに多くみられます。合わない眼鏡をかけていたり、その他の目の疲れによっても起きてきます。
心からくる緊張型頭痛は、職場の人間関係や家族の問題など、精神的なストレスに弱い人に多いようです。頭痛の起こり方も、漠然とした頭の鈍重感に始まり、1日中持続する傾向があります。
2.片頭痛
片頭痛の患者様は女性の方が男性よりも3.6倍も多いです。特に30歳代女性の約20%は片頭痛をもっています。
症状としては、ズキンズキンという拍動性の痛みが、頭の片側(ときには両側)に起こります。痛みの原因は、血管の周囲が神経原性炎症を起こしたり、血管が異常に拡張するためと考えられます。
発生頻度は月に1、2回ほどで、痛みは数時間から、長い人で3日間ほど続きます。吐き気を伴い、光をまぶしく感じたり、音にも敏感になります。片頭痛の患者様の中には、生あくびが出たり、空腹感やイライラ感がつのりだすと、「前もって頭痛が来るのがわかる」という人がいます。
また、頭痛の前兆として、目の前にキラキラした光が出現して視野がぼやける「閃輝暗点」という症状が現れる人もいます。さらに手足が麻痺する人もいます。
3.群発性頭痛
毎年決まった時期にまとまって起こる頭痛で、「痛みの王様」と呼ばれるほど激しい痛みが特徴です。いずれか片方の目の奥に、えぐるような激痛が起きて数十分から3時間ほど続き、痛い方の目から涙が出たり、充血したり、鼻水も出ることがあります。
こうした症状が1日に3~4回、毎日のように出現し、これが1~2カ月間も続くのですからたまりません。痛みは夜中や明け方に起きることが多く、患者の10人中7、8人が男性です。
この頭痛も、頭の血管が過度に拡張することが1つの要因とみられ、さらに、生体の生理的なリズムを刻む「体内時計」の不調もかかわっているとの説もありますが、詳しくはわかっていません。
群発期に少量のお酒を飲んだだけでも発作が起きるので、期間中は控えることです。